この記事のポイント
- ひらがな・カタカナの画数の数え方には、大きく「元の漢字(元字)で数える方式」と「書いたとおりに数える方式」があり、結果が変わることがあります。
- 姓名判断の始祖とされる熊崎式では、ひらがなを元になった万葉仮名の漢字の画数で数えるのが基本的な考え方です。
- カタカナはひらがなよりも少ない画数で数えられる傾向があり、同じ読みでも「あい」と「アイ」で総画数が変わることがあります。
- 濁点・半濁点・長音符「ー」の扱いも流派によって差があり、唯一の正解が決まっているわけではありません。
- 迷ったときは、どの数え方を使うかを自分の中で一つに決めて、一貫した基準で見比べることが大切です。
赤ちゃんの名前を「ひらがな」に決めたのに、姓名判断アプリで調べたら画数が悪いと出てしまった。でも別のアプリで試したら、今度は真逆の結果が出た——そんな経験、ありませんか?
漢字の名前の姓名判断はよく知られていますが、ひらがなやカタカナの名前になったとたん、画数の数え方に迷う方は少なくありません。実はこれ、あなたの調べ方が間違っているわけではないんです。ひらがな・カタカナの画数は、姓名判断の流派によって数え方そのものが違うため、サイトやアプリごとに結果が食い違うのはむしろ自然なことなんですよね。
この記事では、ひらがな・カタカナの画数がなぜ流派で割れるのかという背景から、代表的な2つの数え方の具体的なルール、濁点・半濁点・長音符の扱い、そして結果が食い違ったときにどう向き合えばいいかまで、順番に整理していきます。読み終える頃には、「うちの子の名前、結局どう数えればいいんだろう」というモヤモヤが、少しすっきりしているはずです。

なぜひらがな・カタカナは流派で画数の数え方が違うのか
同じ名前でも数え方で変わる不思議
ひらがな・カタカナの画数に「唯一の正解」がない一番の理由は、姓名判断という占術がもともと漢字を前提に体系化されたものだからです。
姓名判断は、占い研究家・熊崎健翁が1929年に著した『姓名の神秘』を源流とすると言われています。ここでの画数計算は、清の時代に編纂された『康熙字典』をもとにした漢字の正字(旧字体)の画数が基本でした。つまり最初から「かな文字」を数えるルールとして作られたものではなく、後年になって、かな名にも対応できるよう各流派が独自に拡張していった、という経緯なんです。
ひらがなは、奈良時代から使われていた「万葉仮名」という漢字の草書体(崩し字)から生まれた文字です。たとえば「あ」は「安」、「い」は「以」を崩したものとされています。この成り立ちに注目して「元の漢字の画数で数えよう」と考える流派がある一方で、「今のひらがな・カタカナという独立した文字として、書いたとおりの画数で数えればいい」と考える流派もあります。どちらも一理あるからこそ、統一されないまま今に至っているんですね。
ひらがなの画数「元の漢字(元字)」で数える方法〜熊崎式の考え方
図1: ひらがなが生まれた元の漢字を示す図
ひらがなの画数を、その文字の元になった漢字(元字)の画数で数える方法です。熊崎式姓名学など、伝統を重視する流派で使われる考え方だとされています。
たとえば「あ」は元字が「安」なので6画、「い」は元字が「以」なので5画として数えます。名前の「はるか」であれば、「は」は「波」で8画、「る」は「留」で10画、「か」は「可」で5画となり、合計23画として算出する、という具合です。
この方法の考え方は、「文字には元の漢字が持つ意味や力(霊力)が宿っている」という姓名判断の根本的な発想に沿っています。ひらがなという略された形になっても、生まれ故郷である漢字の性質は失われない、という捉え方ですね。一方で、この方式は元字の特定に専門的な知識が必要で、自分で調べようとすると意外と骨が折れるという弱点もあります。市販の姓名判断本や専門の鑑定サイトで元字対応表を確認しながら数えるのが現実的です。
ひらがなを「書いたとおり」に数える方法と、濁点・半濁点のルール
ひらがなの見た目の書き順どおりに画数を数える方法です。元字を調べる必要がなく、シンプルに使えることから、近年の姓名判断アプリや簡易的な鑑定サービスで広く採用されています。
この方式では、「あ・か・さ」はいずれも3画、「く・し・つ・の」はいずれも1画というように、実際にペンを運ぶ回数を基準に数えます。ここで注意したいのが濁点・半濁点の扱いです。多くのサイトでは、濁点(゛)は2画、半濁点(゜)は1画として元の文字の画数に加算します。つまり「か」が3画なら「が」は5画、「は」が3画なら「ぱ」は4画になる、という考え方です。
ただし前の章で紹介した元字方式では、濁点・半濁点によって元字そのものが変わるわけではないため、加算しないという整理をする流派もあります。同じ「濁点」という要素一つとっても、方式によって影響の出方が違うわけですね。ちょっとややこしく感じるかもしれませんが、「自分がどちらの方式を使っているか」さえ意識できていれば、迷うことは減っていきます。
カタカナの画数はどう数える?ひらがなと結果が変わる理由
カタカナはひらがなよりも少ない画数で数えられる傾向があり、同じ読みの名前でもひらがな表記とカタカナ表記で総画数が変わることがあります。
書いたとおりに数える方式では、たとえば「ア・カ」はいずれも2画、「ノ・フ」はいずれも1画とされています。実際に「あい」はひらがなで5画になりますが、「アイ」とカタカナで書くと4画になる、「まり」は6画でも「マリ」なら4画になる、というように差が出るケースがあります。同じ響きの名前なのに表記だけで画数が変わるというのは、初めて知ると意外に思われるかもしれません。
なぜこの差が生まれるかというと、ひらがなが元の漢字を崩した「全体の形」から生まれたのに対し、カタカナは元になった漢字の「一部分(偏やつくりなど)」を取り出して作られた文字だからだと言われています。「ア」は「阿」の一部、「イ」は「伊」の一部というように、パーツの抜き出し方に由来しているため、カタカナに元字方式をそのまま当てはめるのは難しく、書いたとおりに数える流派が比較的多いようです。またサービスによっては、ひらがなを一度すべてカタカナに変換してから画数を数えるという方式を採用しているところもあり、ここでも流派差が生まれています。
四柱推命でも、生まれた時間がわからないと流派によって扱いが変わるように(四柱推命で出生時間がわからないときの読み方)、姓名判断のかな名も「情報がシンプルな分、流派の解釈の余地が大きい」という共通点があるように感じます。
【事例(フィクション)】
30代のBさんは、生まれてくる子どもの名前をひらがなの響きで決めていました。無料の姓名判断アプリで画数を調べたところ「あまり良くない結果」と出て不安になり、念のため別の3つのアプリでも試してみたそうです。すると、良い・普通・悪いとバラバラの判定が返ってきて、かえって混乱してしまったといいます。最終的にBさんは、一つの鑑定サイトの基準に絞って家族で相談し、名前の響きや由来への想いを優先して決めることにしたそうです。
※この事例はフィクションであり、実在の人物や出来事とは関係ありません。
濁点・半濁点・長音符「ー」の画数ルール一覧
図2: 濁点・半濁点・長音符の画数の足し方
濁点は2画、半濁点は1画を加算し、長音符「ー」は1画で数える、というのが書いたとおりに数える方式で広く使われているルールです。名づけやアプリ・サイトの表記に迷ったときは、下の表を目安にしてみてください。
| 要素 | 書いたとおり方式でのルール | 元字方式でのルール |
|---|---|---|
| 濁点(゛) | 元の文字に+2画 | 加算しない流派が多い(元字自体が変わらないため) |
| 半濁点(゜) | 元の文字に+1画 | 加算しない流派が多い |
| 長音符「ー」 | 1画として数える | 想定されていないことが多い(元は漢字ではないため) |
| ひらがな | 見た目の書き順どおり | 元になった万葉仮名の漢字の画数 |
| カタカナ | 見た目の書き順どおり(ひらがなより少なめ) | 対応が難しく、書いたとおり方式を併用する流派が多い |
こうして並べてみると、「同じ濁点なのに方式によって扱いが真逆」という点が、かな名の画数がわかりにくいと感じる一番の原因だとわかりますよね。
流派によって鑑定結果が違うとき、どう向き合えばいい?
迷いの中で自分の基準を見つける灯り
流派によって画数の数え方が違う以上、「どの結果が正しいか」を突き詰めるより、「どの基準で見るかを自分で決める」ほうが現実的な向き合い方です。
具体的には、次の3つの軸で考えてみるのがおすすめです。一つ目は、複数の方式で数えてみて、どの方式でも大きく凶とされない名前を選ぶという「共通項で見る」考え方。二つ目は、信頼している鑑定士やサイトが採用している方式に基準を一本化して、それ以上は他の結果と比較しないという「一つに絞る」考え方。三つ目は、画数だけにとらわれず、名前の響きや由来、家族の想いといった要素も同じくらい大切にするという考え方です。
風水と家相のように、由来の異なる体系が併存している占術は他にもあります(風水と家相の違いと鬼門の考え方)。姓名判断のかな名も、「複数の物差しがあって当然」と捉えたほうが、気持ちがずっと楽になるように思います。
ひらがな・カタカナの名前は本当に不利なの?よくある誤解
ひらがな・カタカナの名前が姓名判断で一律に不利になる、という事実は確認されていません。不利に感じられる背景には、数え方の流派差によって結果がぶれやすいという事情があるだけです。
姓名判断はもともと、名前が持つ運勢の傾向を示す一つの目安であって、断定的な優劣をつけるものではありません。かな名は画数の基準が複数あるぶん、「良い結果が出る数え方」も「そうでない数え方」も両方存在しやすいというだけの話です。むしろ、生まれてくる子への想いを込めた響きや、家族にとって大切な由来のほうが、名前そのものの価値としてはずっと重みを持つのではないかと思います。占いの結果は、名前を否定する道具ではなく、名前について家族で話し合うきっかけの一つとして使うくらいがちょうどいいのかもしれません。
よくある質問
Q:姓が漢字で名前がひらがなの場合、数え方は統一しなくていいですか? 姓(漢字)は漢字の画数、名(ひらがな)はひらがなの画数として、それぞれの文字種のルールに沿って数えるのが一般的です。ただし人格・地格など姓と名をまたぐ格を出す際は、漢字とひらがなの画数をそのまま足し合わせて計算します。
Q:ひらがなの名前は姓名判断で運勢が不安定になりやすいですか? 不安定というより、数え方の流派によって結果の振れ幅が出やすいというのが実情です。漢字の名前より判断材料が単純な分、流派ごとの解釈差が結果に出やすい、と捉えておくとよいでしょう。
Q:姓名判断アプリごとに画数の結果が違うのはなぜですか? アプリやサイトによって採用している数え方の流派(元字方式・書いたとおり方式・カタカナ変換方式など)が異なるためです。異なるアプリの結果を単純に比較するより、一つの基準に決めて使い続けるほうが混乱しにくいです。
Q:カタカナの外国人風の名前も同じルールで数えられますか? 基本的には同じ考え方で数えられますが、長音符「ー」を含む名前が増える傾向があるため、長音符の扱い(1画とする方式が多い)を事前に確認しておくと安心です。
Q:初心者でも自分で画数を数めることはできますか? 書いたとおりに数える方式であれば、早見表を見ながら比較的簡単に数えられます。元字方式は専門的な対応表が必要になるため、初めのうちは信頼できる鑑定サイトや姓名判断の本を参照しながら進めるのがおすすめです。
まとめ
ひらがな・カタカナの画数の数え方には、元の漢字(元字)で数える方式と、書いたとおりに数える方式という大きく2つの考え方があり、濁点・半濁点・長音符の扱いも含めて流派によって差があります。どちらが絶対的に正しいというものではなく、それぞれの流派が異なる歴史的な背景を持って発展してきた結果なんですね。
もし今、名前の画数の結果に一喜一憂しているなら、まずはどの数え方を基準にするかを一つ決めてみてください。それだけで、情報の海の中で迷う時間がぐっと減るはずです。そのうえで、響きや由来への想いも大切にしながら、自分なりに納得できる形で受け止めていけたらいいなと思います。
どうしても一人で判断がつかないときは、電話占いの口コミ・評判の見分け方を参考にしながら、専門の占い師に相談してみるのも一つの選択肢です。誰かに話を聞いてもらうだけでも、気持ちが整理されることがありますよ。