この記事のポイント
- Z世代の33.9%が占いを週1回以上利用──ミレニアル世代(21.1%)やX世代(16.1%)を大きく上回る
- Z世代の31.3%が占い結果をSNSでシェア。「コミュニケーションツール」として使う文化が定着
- Z世代の57.3%が「占いはしご」経験あり。X世代の約2倍という調査結果も
- 習慣的利用者の46.9%が「決断の後押し」を期待。占いが意思決定ツールになっている
- 上の世代との違いは「信じる/信じない」よりも「どう使うか」のスタンスにある

「最近の子って、占いをよく見るよね」
そんな声を聞いたことはありませんか。感覚的に気づいていた人も多いかもしれませんが、実はこれ、調査データとして数字にも出てきているんです。
2025年に実施された調査(株式会社リスミィ)によると、Z世代(15〜24歳前後)の 33.9%が占いを週1回以上利用している というデータが公開されました。3人に1人以上が、毎週何らかの占いに触れているということ。それだけでも驚きですが、SNSで占い結果を共有する割合が31.3%に上るというデータも同調査で報告されていて、占いが「個人的な楽しみ」の域を超えていることがわかります。
この記事では、なぜZ世代が占いを日常的に「使いこなす」のか、その背景にある心理と文化的な文脈を読み解いていきます。
数字で見るZ世代の占い利用──「週1以上」が3人に1人
まず、実態を数字で整理してみましょう。
株式会社リスミィが2025年に実施した「世代比較」調査(全国428名対象)では、以下のような結果が報告されています。
| 世代 | 週1回以上の占い利用率 |
|---|---|
| Z世代(〜20代前半) | 33.9% |
| ミレニアル世代(20代後半〜30代) | 21.1% |
| X世代(40〜50代) | 16.1% |
同調査によると、年1回以上の利用まで広げると、Z世代では55.4%が「過去1年以内に占いを利用した」と回答しています。
これを見ると、若い世代ほど占いの利用頻度が高いことがわかります。「占いは中高年の趣味」というイメージを持っている方がいるとすれば、それはもう少し前の話かもしれません。
Z世代が占いをよく使う背景には、アクセスのしやすさが一因としてあることは確かです。スマートフォン一つで無料の占いコンテンツに簡単にアクセスできる環境が整っているからこそ、日常に取り込みやすいのでしょう。ただ、後述するようにZ世代の「使い方」は単なる頻度以上の意味を持っています。
「占いはしご」というZ世代の新習慣
同じくリスミィの別調査(占い利用者303名対象)では、Z世代の 57.3%が「占いはしご」をすると回答 しています。「占いはしご」とは、同じ悩みに対して複数の占いを試す行動のこと。X世代の同率が29.8%であることを考えると、Z世代がいかに占いを「複数活用」しているかがわかります。
占いはしごをする理由として多かったのは以下のような回答でした(同調査より):
- 「良い結果や希望する運勢が出てほしいから」(28.6%)
- 「より詳しい情報やアドバイスがほしいから」(23.5%)
- 「複数の占いで正確な結果を確認したいから」(20.4%)
特にZ世代では「複数の占いで正確な結果確認」が27.9%と高めで、複数の情報源をクロスチェックする習慣がここにも表れていると言えそうです。普段から、SNSや動画・テキストなど複数のメディアで情報を確認するデジタルネイティブ的な行動様式が、占いの使い方にも現れている、という見方ができます。
【事例(フィクション)】
20代後半のAさんは、転職を考えはじめた時期に、まずスマホの星座占いアプリで「今月の仕事運」を確認し、次に数秘術のサイトでその年の傾向を調べ、最後にYouTubeで好きな占い師の「2026年の個人年」動画を見て、「あ、やっぱり動きどきかもしれない」と感じたといいます。3つの占いがすべて同じ方向を指したことで、「背中を押してもらえた」ような気持ちになったとのこと。
※この事例はフィクションであり、実在の人物や出来事とは関係ありません。
SNSで「シェアする占い」──コミュニケーションツールへの変容
Z世代の占い利用で、もう一つ際立つのが 「SNSでシェアする」行動 です。同調査によると、Z世代の 31.3%が占い結果をSNSで共有した経験あり と回答。これは他世代を大きく引き離す数字です。
「占い結果をSNSに投稿する」というのは、上の世代からすると少し不思議に感じる行動かもしれません。ただ、Z世代にとってのSNS利用は「発信」よりも「仲間との共有・共感」の側面が強いと言われています。
「今日の星座占い、めちゃ刺さった」と投稿すれば、同じ星座の友人から「わかりすぎる」とコメントが来たり。あるいは「今週の蟹座、辛すぎんだけど笑」という投稿が小さな共感の連鎖を生んだり。占いが、自分の「今の状態」を言語化して共有するきっかけになっているのです。
占いの内容そのものより、「それをシェアすることで生まれる共感のやり取り」に価値があるとも言えるでしょう。占いが、仲間とのコミュニケーションの「接着剤」のような役割を果たしているわけです。

「信じる」ではなく「使う」──意思決定ツールとしての占い
Z世代と上の世代の占いへの向き合い方の最も大きな違いの一つが、スタンスの違いかもしれません。
「占いを信じていますか?」と聞かれたとき、「信じてはいないけど、参考にする」という答えがZ世代には多いと一般的に言われています。「信じる/信じない」という二択ではなく、「使う」という第三の向き合い方 が広がっているのです。
これは調査データにも表れています。リスミィの別調査では、月1回以上占いを習慣的に利用する人が期待する効果として最も多かったのが 「決断や行動の後押し」(46.9%) 。Z世代に絞ると、この数字は 51.9% に上ります。
「占いに答えを聞く」のではなく、「占いを使って、自分の中にある答えを引き出す」。そんな使い方のほうが、Z世代には腑に落ちるのかもしれません。
心理学的な観点で言えば、「決断を外部の権威に委ねることで安心感を得る」という心理は世代を超えて普遍的です。ただZ世代の場合は、占いに「正解を教えてもらう」のではなく、「すでに自分が感じていることの確認と整理」として使っている傾向があると言えそうです。
【事例(フィクション)】
30代前半のBさん(女性)は、付き合って2年の相手にプロポーズされた際、「タロットを引いてみてから決める、というよりは、タロットを引いた瞬間の自分の反応を見たかった」と話していたといいます。カードの意味より、「出た瞬間にほっとしたか、ドキッとしたか」が自分の本音のバロメーターだったと。占いを”鏡”として使う感覚、とも言えそうです。
※この事例はフィクションであり、実在の人物や出来事とは関係ありません。
なぜ「今の若者」が占いをよく使うのか──時代背景から考える
「なぜ今のZ世代が占いを使うのか」を考えるとき、時代背景も無視できません。
一般的に指摘されているのは、先行き不透明感と意思決定の疲れ です。キャリアの選択肢が多様化し、結婚・住まい・生き方のモデルが多様になればなるほど、「正解がない選択」を迫られる機会が増えます。AIや検索で情報は手に入るものの、「どう決めるか」という部分は個人に委ねられる。そこで、占いという「ゆるい指針」を活用する人が増えるのは自然な流れかもしれません。
また、2025〜2026年のトレンドとして「SNS疲れ」も注目されています。常に他者の評価を気にしながら情報を発信・消費する疲弊感から、「占い」という、ある種内省的なコンテンツへの関心が高まっている、という見方もあります。占いに触れる時間が、スマートフォンから離れた「自分時間」の一種として機能しているのかもしれません。
さらに、TikTokやInstagramで「星ひとみさんの星座占い」や「今週の12星座」動画が継続的にバズっているように、占いコンテンツとSNSの相性が非常に良いことも、Z世代への普及を後押ししています。
上の世代との違いと、これからの占い文化
整理すると、Z世代と上の世代の占いへの向き合い方の違いはこのように表現できます。
| 視点 | 上の世代(イメージ) | Z世代(傾向) |
|---|---|---|
| 占いへのスタンス | 信じる/信じないで判断 | 「使う」ツールとして中立的 |
| 利用頻度 | 節目や悩みがあるとき | 日常的・習慣的 |
| 利用後の行動 | 個人の内面にとどめる | SNSでシェアして共感を生む |
| 複数利用 | 一つの占いを信頼する | はしごして多角的に検討 |
| 期待すること | 運命の予言 | 決断の後押し・自己理解 |
もちろん、これは傾向の話であって、上の世代がすべて「信じる派」というわけではありませんし、Z世代の中にも深く占いに傾倒する人もいます。ただ全体の傾向として、占いの「使われ方」が確実に変わってきているということは、調査データが示しています。
「占いを信じていいの?」という問いより、「占いをどう使えば自分にとって有益か?」という問いへ。Z世代がさりげなく教えてくれているこの転換は、占いという文化の裾野がより広がっていくことを示しているように見えます。

まとめ──占いが「人生の縮尺を合わせる道具」になる時代
Z世代の33.9%が週1回以上占いを利用し、31.3%がSNSでシェアし、57.3%が占いはしごをする。この数字の背景には、「正解のない問いだらけの時代」に生きる若者が、占いを「自分の感覚を確認するツール」として上手く活用している姿があります。
占いを「信じる」ことと「使う」ことは、必ずしも同じではありません。決断前の自己対話のきっかけとして、友人との共感のきっかけとして、週のはじまりに気持ちを整えるルーティンとして。占いとの付き合い方に「これが正解」というものはないけれど、自分にとってどんな意味を持たせるかを考えるのは、とても自由で豊かな問いかけだと思っています。
占い文化は今まさに、世代をまたいで進化の途中にあります。その流れを面白がりながら、自分なりの「占いとの距離感」を見つけてみてはいかがでしょうか。
参考情報 本記事で引用したデータは、株式会社リスミィが実施した以下の調査に基づいています。
- 「世代比較:Z世代の33.9%が「占い」を週1回以上利用」(2025年公開)
- 「Z世代の57.3%が「占いはしご」をすると回答」(2025年公開)
- 「Z世代の34.5%が「占い」への関心高まる」(2025年公開)