この記事のポイント

  • 厄年は生まれた年を1歳とする「数え年」で数え、満年齢とは1〜2歳ずれる
  • 厄払いは元旦から節分(2月3日頃)までに行く人が多いが、期限が決まっているわけではない
  • 神社は「初穂料」、お寺は「祈祷料」と呼び方も儀式の意味合いも異なる
  • 初詣の参拝作法は神社が「二礼二拍手一礼」、お寺は合掌のみで拍手はしない
  • お守りは1年をめどに、授かった社寺かどんど焼きへ返納するのが一般的

「今年、自分は厄年らしいけど、厄払いっていつ行けばいいんだろう」——年明けにふと不安になって検索した。そんな方、多いのではないでしょうか。初詣のついでに済ませたほうがいいのか、それとも節分までに行かないと間に合わないのか。調べれば調べるほど、数え年の計算や神社とお寺の違いまで気になってきて、結局よく分からないまま今年も過ぎてしまった……という声もよく耳にします。

この記事では、厄年の数え方から厄払いに行くベストなタイミング、初詣や節分での参拝作法、そして意外と後回しにされがちな「お守りの返納」まで、順を追って整理していきます。読み終える頃には、「じゃあ自分はいつ、どこへ行けばいいか」がすっきり見えてくるはずです。占いや厄年の考え方は、未来を断定するものではなく、一年の過ごし方を少し丁寧に見つめ直すきっかけとして使うくらいがちょうどいい、と私は思っています。

厄年という節目を、そっと見つめ直す時間

厄年とは?数え年での調べ方と2026年の早見表

前厄・本厄・後厄、3年間の流れを図解 図1: 前厄・本厄・後厄、3年間の流れを図解

厄年とは、人生の中で災いや心身の変化が起こりやすいとされ、古くから注意を促されてきた年齢のことです。厄年は「数え年」で数えるのが慣例で、数え年とは生まれた年を1歳とし、毎年1月1日(元日)に1つ加算していく年齢の数え方をいいます。

普段私たちが使う満年齢とは数え方が違うので、ここで混乱する人が本当に多いんですよね。数え年は「対象年 − 生まれ年 + 1」で計算でき、誕生日を迎えているかどうかで満年齢との差が1歳になったり2歳になったりします。自分の生年月日から逆算するより、早見表で確認したほうが早いです。

神社本庁の解説によると、男性の本厄は数え年25歳・42歳・61歳、女性は19歳・33歳・37歳・61歳とされています。中でも男性42歳・女性33歳は「大厄」と呼ばれ、本厄の前後1年を含めた「前厄・本厄・後厄」の3年間を通して注意する習わしがあります。

性別前厄本厄後厄
男性24歳・41歳・60歳25歳・42歳(大厄)・61歳26歳・43歳・62歳
女性18歳・32歳・36歳・60歳19歳・33歳(大厄)・37歳・61歳20歳・34歳・38歳・62歳

※年齢はすべて数え年。42歳・33歳の語呂合わせ(「死に」「散々」)が由来という説もありますが、あくまで俗説として知られているものです。

厄払いはいつ行くべき?元旦から節分までに行く理由

元旦から節分へ、静かに移ろう季節の時間 元旦から節分へ、静かに移ろう季節の時間

厄払いに厳密な期限はありませんが、元旦から節分(2月3日頃)までに行く人が多いとされています。理由はシンプルで、数え年は元日に歳を重ねる数え方なので、「新しい年齢に切り替わったタイミングでお祓いを済ませておきたい」という発想が根強いからです。

節分がひとつの区切りになるのは、旧暦では立春(2月4日頃)が一年の始まりとされていたことに由来します。つまり「節分までに厄払いを終える」というのは、旧暦の大晦日までに厄を落としておく、という昔ながらの感覚の名残なんです。とはいえ、実際には多くの神社・お寺が一年を通して祈祷を受け付けています。仕事や体調の都合で節分に間に合わなくても、慌てて日程を詰め込む必要はありません。

強いて「行きやすい日」を選びたいなら、日の吉凶を意識する人は六曜や十二直と合わせて考えることもあります。日取り選びの考え方は仏滅に結婚式を挙げてはいけない?〜六曜の由来と十二直・二十八宿で吉日を選び直す方法〜でも詳しく触れているので、気になる方は参考にしてみてください。ただ、厄払いに関しては「大安の日でないと効果がない」といった決まりは特にありません。自分の気持ちが整うタイミングを優先して選んで大丈夫です。

【事例(フィクション)】

30代女性のAさんは、本厄の年明けに「節分までに絶対行かなきゃ」と焦り、仕事の繁忙期と重なって予定が取れず、気持ちだけが空回りしていました。落ち着いて調べ直すと、多くの神社が年間を通じて祈祷を受け付けていると分かり、少し余裕が生まれたそうです。結局、節分を過ぎた3月に近所の神社でお祓いを受け、「早さより、自分が納得して行けたことのほうが大事だった」と感じたといいます。

※この事例はフィクションであり、実在の人物や出来事とは関係ありません。

漠然とした不安を一人で抱え込みそうなときは、占いを通じて気持ちを整理する人もいます。今の状況を言葉にして誰かに話すだけで、焦りが和らぐこともあるものです。お金や将来の漠然とした不安を電話占いで相談する〜金運・転機の話の聞き方と整理のコツ〜も、そうした不安との向き合い方のヒントになると思います。

神社とお寺、厄払いはどちらに行く?初穂料の相場とマナー

厄払いは神社でもお寺でも受けられますが、呼び方も儀式の意味合いも異なります。神社では祝詞をあげてもらい、大麻(おおぬさ)でお祓いを受けて「穢れを祓う」ことを目的とするのに対し、お寺では護摩を焚く「護摩祈祷」によって「厄そのものを寄せつけないよう祈願する」という考え方をとります。どちらが正しいというものではなく、どちらの様式にご縁を感じるかで選んで問題ありません。

費用の呼び方も変わります。神社では「初穂料」、お寺では「祈祷料」や「お布施」と呼ぶのが一般的です。金額の相場は5,000円〜1万円程度とされることが多いですが、社寺によって3,000円台から受け付けているところもあれば、1万円からのところもあります。事前に公式サイトや電話で確認しておくと、当日慌てずに済みます。

「厳格な作法を守らないと厄払いの意味がなくなるのでは」と心配する必要はありません。大切なのは、一年の節目に気持ちを整える時間を持つことそのものだと考えています。

初詣で気をつけたい参拝作法〜二礼二拍手一礼とおみくじの扱い方

神社での参拝作法は「二礼二拍手一礼」が基本です。深いお辞儀を2回、胸の高さで両手を合わせて2回拍手し、最後にもう一度深く一礼する——この一連の流れを指します。拍手のときは右手の指先を少し下にずらすのが正式な作法とされていますが、初詣で並んでいる人みんなが完璧にできているわけではないので、気負いすぎなくて大丈夫です。

一方、お寺では拍手をしません。合掌して静かに一礼するのがマナーで、神社と同じ感覚で手を叩いてしまうと恥ずかしい思いをすることがあります。鳥居をくぐるときの一礼、手水舎での清め(左手→右手→口→柄杓の柄の順にすすぐ)も、神社に共通する基本の作法として覚えておくと安心です。

おみくじについては、「結ぶ」か「持ち帰る」かに明確な決まりはありません。境内に結ぶ行為には「神様とのご縁を結ぶ」という意味が込められており、指定の「おみくじ結び」に結ぶのが正式なマナーです。ご神木や周囲の木に直接結ぶのはやめておきましょう。持ち帰る場合は、一年間手元に置いて時々読み返すという楽しみ方もできます。凶が出たから結ぶ、大吉だから持ち帰る、といった決まりもないので、自分の気持ちに合わせて選んで構いません。

節分と厄年の意外な関係〜豆まきに込められた意味

鬼を払い、福を呼び込む節分の情景 鬼を払い、福を呼び込む節分の情景

節分は、旧暦で一年の境目とされた立春の前日にあたり、季節の変わり目に生じる邪気を払う行事として続いてきました。豆まきで「鬼は外、福は内」と唱えるのも、この邪気(=鬼)を追い払い、新しい季節を清らかな状態で迎えるための風習です。厄年の人が節分までに厄払いを済ませようとする感覚と、根っこの部分でつながっています。

地域や家庭によっては、その年の「年男・年女」(自分の干支の年にあたる人)や、厄年の人が豆をまく役を担うこともあります。これは、季節の変わり目という不安定な時期に、あえて厄年の人自身に「福を呼び込む側」に回ってもらうという発想です。厄年を「悪いことが起きる年」とだけ捉えるのではなく、「気を引き締めて過ごす節目」として前向きに位置づける知恵ともいえるでしょう。

季節の切り替わりに意識を向ける考え方は、暦や陰陽五行の分野にも通じるものがあります。節目ごとに気持ちをリセットする感覚に興味がある方は、こうした季節の暦の話題もあわせて眺めてみると面白いかもしれません。

厄払いで授かったお守りはいつ・どう返納する?

お守りを返納する4つの選び方 図2: お守りを返納する4つの選び方

厄払いのお守りは、1年をめどに授かった神社やお寺へ返納するのが基本の考え方です。「一年間お守りいただいた感謝を伝え、新しい年はまた新しいお守りに替える」という一連の流れが、日本の社寺文化における一般的な習わしとされています。

返納方法はいくつかあり、状況に応じて選べます。

返納方法特徴
授かった社寺に直接返納もっとも基本的な方法。境内の古札納所に納める
どんど焼き(1月15日前後)正月飾りやお守りをまとめてお焚き上げする行事。多くの神社で実施
別の神社・お寺への返納対応可否は社寺ごとに異なるため、事前確認が必須
郵送での返納受け付けている社寺のみ。送料や納め料が自己負担になることが多い

注意したいのは、神社で授かったお守りをお寺に、お寺のものを神社に返納するのは基本的に避けたほうがよいとされる点です。神様と仏様、それぞれの信仰の系統が異なるため、失礼にあたる場合があります。どうしても遠方で戻れない、授かった社寺がすでにない、といった事情があるときは、事前に返納先の社寺へ相談してみるのが確実です。

【事例(フィクション)】

40代男性のBさんは、前年の厄払いで授かったお守りをどう扱えばいいか分からず、引き出しにしまい込んだままにしていました。新しい年の厄払いに行く前にふと気になって近所の神社に問い合わせたところ、他社寺のお守りでも古札納所で受け付けてもらえると分かり、感謝の気持ちを込めて返納できたそうです。「聞いてみればよかった、と思うことばかりでした」と振り返っていたといいます。

※この事例はフィクションであり、実在の人物や出来事とは関係ありません。

よくある質問

Q:厄払いは節分までに行かないと意味がなくなりますか? いいえ、期限が決まっているわけではありません。元旦から節分までに行く人が多いのは慣例的なもので、多くの社寺では一年を通じて祈祷を受け付けています。都合がつくタイミングで無理なく行けば十分です。

Q:厄年に何もしないとどうなりますか? 厄払いをしなかったからといって、必ず悪いことが起きるとされているわけではありません。厄年は科学的根拠のある概念ではなく、生活の節目に気を引き締めて過ごすための文化的な習わしとして受け止められています。気になる方はお祓いを受け、そうでなければ体調管理や無理のない過ごし方を意識するだけでも十分です。

Q:前厄・後厄も本厄と同じようにお祓いすべきですか? 必須ではありませんが、前厄・後厄もあわせて3年間お祓いを受ける人もいます。特に大厄(男性42歳・女性33歳)の前後は気にする人が多い傾向にありますが、本厄だけ受ける、まったく受けないといった選択も個人の考え方次第です。

Q:喪中の場合でも厄払いに行っていいですか? 四十九日を過ぎていれば、神社への参拝や厄払いを受けても差し支えないとされることが多いです。ただし忌明け前は神社への参拝を控える慣習があるため、気になる場合は事前にお祓いを希望する社寺へ確認しておくと安心です。

Q:家族で一緒に厄払いを受けることはできますか? 多くの社寺で家族一緒の祈祷に対応しています。厄年の本人だけでなく、家族の健康祈願を兼ねて申し込むケースも一般的です。予約が必要な社寺もあるので、事前に確認しておくとスムーズです。

まとめ

厄年は数え年で数え、元旦から節分にかけて厄払いに行く人が多いものの、期限に縛られる必要はありません。神社とお寺で儀式の意味も初穂料の呼び方も異なるので、自分がご縁を感じるほうを選べば十分です。初詣では神社なら二礼二拍手一礼、お寺なら合掌一礼という違いだけ覚えておけば、恥ずかしい思いをすることもありません。お守りは1年をめどに、授かった社寺かどんど焼きへ感謝とともに返納する——それだけ意識できれば、厄年との付き合い方はもう十分だと思います。

厄年も厄払いも、未来を決めつけるものではなく、一年を丁寧に過ごすための区切りのひとつです。焦らず、自分のペースで一歩を踏み出してみてくださいね。